URAS「スーパーパイナップル」をER34に取り付け
ER34は、フロントヘビーのFR車なので、どうしてもリアのトラクションが不足してしまいます。
以前に、URAS社から販売されている、ウレタン製のメンバースペーサー「パイナップル」を取り付けていました。
それでもトラクション不足を感じている今日この頃なので、さらなるトラクションアップを期待して、同じくURAS社の「スーパーパイナップル」を取り付けることにしました。
スーパーパイナップルについて
・メーカー:株式会社URAS
・パーツ種類:リアメンバースペーサー
・材質:ウレタン製
詳しくは、URASのホームページ等をご確認いただきたいですが、リアメンバーの傾きを変えることで、トラクションを上げたり下げたりすることができるのが、このリアメンバースペーサーになります。
この製品の特徴として、リアメンバーとボディに挟む側のスペーサーには、切れ目が入っているため、リアメンバーを完全に下ろさなくても、取り付けができます。
「パイナップル」と「スーパーパイナップル」の比較
以前より取り付けていた「パイナップル」と、今回新しく購入した「スーパーパイナップル」の外観比較をしてみました。
下の写真の左側が使用済みの「パイナップル」、右側が新品の「スーパーパイナップル」です。
元々「パイナップル」もキレイな黄色でしたが、長期間使用していると茶色っぽくなり、ドーナツのような色合いです(-_-;)。
<フロント側>
見た目で厚みに違いがあるのが分かります。正確に測定していませんが、スーパーパイナップルの方が5mmぐらい分厚い感じです。
<リア側>
リア側は、厚みに差が無いようです。
スーパーパイナップルの取り付け手順
付属の説明書では、分かる人にしか分からないので、取り付けの手順を解説したいと思います。
①リアメンバー(デフケース)でジャッキアップを行う
デフケースにジャッキを当てて、車体の後ろ側をジャッキアップする手順を行います。
②リアのジャッキポイントにリジットラックをかける
これも、リアのジャッキアップ後の手順として、リアのジャッキポイントにリジットラックをかけます。
③リアメンバーを取り付けているナットとボルトを緩める
リアメンバーのナットとボルトを緩めていきますが、完全には取り外してしまわずに、少しだけネジ山にかかっている状態にしておきます。
前側は、ナットが1個と、ボルトが2個あり、それが左右に付いています。
メインのナット(赤丸)は緩めて、2つのボルト(黄丸)は取り外します。
メインのナット(赤丸)は17mm、2つのボルト(黄丸)は14mmの工具を使用します。
後ろ側は、1個のナット(赤矢印)が左右に付いていますので、それを緩めます。
後ろ側のナットも17mmの工具を使用します。
④リアメンバーにかけていたジャッキを少しずつ下ろす
リジットラックで車体が持ち上げられていて、リアメンバーのジャッキを下ろすと、③でナットを緩めたことで、その分リアメンバーも下がってきます。
車体はリジットラックで持ち上げられた状態で、リアメンバーが下がるので、車体とリアメンバーの間に隙間ができます。
⑤メンバー前側の隙間にスーパーパイナップルを入れる
通常のパイナップルであれば、リアメンバーを下げて出来た隙間に入りますが、スーパーパイナップルはそれよりも5mmぐらい厚みがあるので、工具等でこじってさらに隙間を広げます。
切り目があるとは言え、スーパーパイナップルを入れるのもコツが要ります。
私は、ウォーターポンププライヤーと内張剥がしを活用して、スーパーパイナップルを切り目から広げながら、気合で押し込んで入れました。
スーパーパイナップルを入れたら、スーパーパイナップルが切り目から広がってこないように、ワイヤーで縛ります。
私は以下のような、太さ1.8mm(線径2.6mm)のワイヤーを購入して取り付けました。
⑥メンバー前側のナットを取り付ける
スーパーパイナップルを取り付ける場合、ここがポイントになります。
通常のままだと、ナットのネジ山がボルトのネジ山までかからず、締めることができません。
ナットのネジ山が少し奥から始まっているのが原因です。
そこで、リアメンバー前側の「く」の字のステーをジャッキで押し上げて、ネジ山を確保します。
ここでは、指定の締め付けトルクで締めるのではなく、ある程度の力でナットを締めておきます。
2本のボルトも同様にある程度の力で締めておきます。
⑦再度リアメンバー(デフケース)でジャッキアップする
少し下げていたリアメンバーを、デフケースにジャッキを当てて、再度ジャッキアップすることで、リアメンバーを持ち上げます。
⑧リアメンバー後ろ側のナットを外してスーパーパイナップルを取り付ける
デフケースでジャッキアップされているので、ナットを外してもリアメンバーを降りてくることはありません。
スーパーパイナップルを挟んで、ナットを取り付けます。
⑨リアメンバーの全てのボルト・ナットを指定トルクで締め付ける
最後に、トルクレンチを使用して、各ボルト・ナットを指定トルクで締め付けて完成です。
締付トルクは以下の通りです。
・前側メインナット(赤丸)及び後ろ側ナット(赤矢印):10.0~12.0kgf・m
・前側2本のボルト(黄丸):4.4~5.6kgf・m
スーパーパイナップルを取り付け後の感想
スーパーパイナップルを取り付け後の感想としては、しっかりとトラクションアップを体感することができました。
車を前に押し出そうとする感じが、取り付け前とは大きく違いました。
わずか5mmの厚みの差で、これほど大きく走りに差がでるのか、と驚きでした。
大袈裟かもしれませんが、別の車に乗っている感覚でした。
トラクション不足で、物足りないと感じる方は、ぜひ試してみてください。