ER34のイニシャル点火時期をクランク角センサーにて調整
先日、「E-manage Ultimate」をノートパソコンで繋いでログを確認していたところ、点火時期が少し遅れているような感じがありましたので、適正な点火時期に調整することにしました。
「E-manage Ultimate」で点火時期の補正することも可能ですが、本来の調整方法ではありませんので、正規な方法でイニシャル点火時期を調整することにしました。
本来の調整方法とは、クランク角センサーにて調整する方法になります。
クランク角センサーとは、下記の赤色の丸で囲った部分になります。
クランク角センサーの調整方法
(1)センサーを固定している3箇所のボルトを緩める
下の写真の赤色の丸のボルトを緩めます。1箇所は写真だとセンサーで隠れているため見えません。
(2)センサーを動かして点火時期を調整する
センサーを動かすと点火時期が変化します。
点火時期の変化は回す方向で次のようになります。
・赤色の方向(時計回り):点火時期が遅れる
・黄色の方向(反時計回り):点火時期が進む
※注意点
点火時期の調整には「タイミングライト(ダイレクトイグニッション対応)」が必要となります。
インターネットでも購入ができますので、頻繁に調整するならば購入してもよいと思います。
本来の手順としては、点火時期検出用ループ(青色)にタイミングライトを取り付けます。
下の写真の黄色の矢印のものです。
この際に、AACバルブコネクターとスロットルセンサーのコネクターを外し、フィードバック制御を停止させるそうです。
私は、タイミングライトを持ち合わせていなかったので、点火時期の調整作業はディーラーにお願いしました(-_-;)。
点火時期調整後の感想
点火時期の調整前後で、「E-manage Ultimate」のデータロガーにて点火時期を確認しました。
各写真の右表の一番下が点火時期です。
<調整前>
調整前の点火時期は7°でした。
<調整後>
調整後の点火時期は16°になりました。
点火時期を適正に調整したことで、全体的にエンジンの吹け上がりが良くなった感じがしますし、燃費もほんの少しだけ良くなったような気がします。
もちろん、イニシャル点火時期を調整後に、実走にて点火時期の補正セッティングは行いましたが。
いずれにせよ、イニシャル点火時期を適正にしておくことでセッティングもしやすくなりますし、本来のエンジンの出力を引き出すことにもなりますので、定期的に確認して調整が必要だと思います。