ER34にてコンプレッション測定(圧縮圧力測定)を実施
私のER34も、走行距離が15万kmを超えましたので、まずエンジンの現在の状況を確認しておきたいと思い、コンプレッション測定を行うことにしました。
それと、NUTECの圧縮圧力回復剤「NC-202」を使用してみたいと思いましたので、使用前のコンプレッションを測定しておきたいということもありました。
コンプレッション測定のために購入したもの
(1)コンプレッションテスター
まず、必要なものとしては「コンプレッションテスター(コンプレッションゲージ)」です。
私は、ストレート社の「コンプレッションテスターセット(15-6300)」を購入しました。
ゲージとホースが分離されているタイプですので、プラグホールへの取り付けも容易です。
プラグホールアダプターは、M10×1.0、M12×1.25、M14×1.25の3つが付属されています。
ER34には、「M14×1.25」のアダプターを使用します。
また、アダプターを接続する部分がロック構造となっており、プラグホールにアダプターが残ったままにならないようになっています。
ゲージは100kpaごとに目盛が表示されており、あまり細かくありませんが、目安として十分です。
(2)マグネット付プラグソケットとユニバーサルジョイント
スパークプラグを効率よく脱着するために、新たにマグネット付きプラグソケットとユニバーサルジョイントを購入しました。
この2つを使用して、ラチェットレンチにエクステンションバーで延長して使用すると、次のような感じになります。
これにより、実際にかなり作業効率がアップしました。
コンプレッション測定の手順
ER34の整備要領書に記載されている手順をベースに補足していきます。
(1)エンジンを十分暖気後、停止する
目安としては、水温が安定するぐらいの暖気を行うということでよいと思いますが、(2)の手順で火傷しないように気を付けます。
(2)イグニッションコイル、スパークプラグを全気筒取り外す
私の場合は、イグニッションコイルは最初の段階で全て取り外しましたが、スパークプラグは測定する気筒のみ取り外して、測定後はすぐに取り付けました。
(3)エンジン回転計、またはCONSULTを取り付ける
エンジン回転計としては、先日に取り付けたPIVOT製の「REV COUNTER」を使用します。
というよりも、このために「REV COUNTER」を取り付けました。
(4)フューエルインジェクターサブハーネスコネクターを外す
フューエルインジェクターサブハーネスコネクターは、ラジエーターアッパーホースのすぐ後ろの4つ並んでいるコネクターの一番下になります。
このコネクター(赤色の矢印)を取り外します。
この手順を行う理由は、測定時に燃料が噴射されてしまわないようにするためです。
(5)コンプレッションゲージをプラグホールにセットする
今回購入した「コンプレッションテスターセット」では、まずホースにM14のアダプターを取り付けた状態で、プラグホールにセットします。
ホースをプラグホールへセットした後に、ゲージを取り付けます。
(6)アクセルペダルを全開にし、キースイッチを「START」にしてクランキングする
MT車の場合は、クラッチペダルも踏み込んだ状態で、アクセルペダルを全開にして、キースイッチを「START」にしてクランキングを行います。
クランキングは、5秒間から7秒間程度で行いました。
コンプレッション測定の結果
測定の前に、整備要領書に記載されている圧縮圧力値について、確認しておきます。
整備要領書に記載の圧縮圧力値(エンジン型式:RB25DET)
基準値:1.20MPa/300rpm
限度値:0.90MPa/300rpm
各気筒間差限度値:0.10MPa/300rpm
各気筒の測定値
<1番シリンダー>
1.18MPa/260rpm
<2番シリンダー>
1.29MPa/260rpm
<3番シリンダー>
1.25MPa/260rpm
<4番シリンダー>
1.22MPa/260rpm
<5番シリンダー>
1.27MPa/260rpm
<6番シリンダー>
1.29MPa/260rpm
測定値から判断できること
測定値が基準値より低い場合は、ピストンリングの摩耗、ヘッドガスケットの破損、バルブが正常に閉じていないなどの原因が考えられます。
測定値が基準値より高い場合は、燃焼室やピストンのカーボン堆積が原因である可能性があります。
私の場合は、1番シリンダー以外は全て基準値より高い数値となっていました。
エンジンの調子自体は決して悪くはないのですが、今後の対応を検討したいと思います。