NUTEC「NC-900 RCR(Re-power Carbon Remover)」をER34に施工
前回にNUTECの「NC-202」を施工して良い感じだったので、今回は「NC-202」施工前のステップとして、「NC-900 RCR」を施工することにしました。
「NC-900 RCR」は、後ろに「RCR」と表記されており、「Re-power Carbon Remover」の略となります。
こちらもNUTECパワーアッププログラムの一つとなり、店頭専用施工品なので、ネットで購入しました。
「NC-900 RCR」について
<仕様>
●用途:自動車・2輪車用燃焼室の洗浄
●形式・内容量:エアゾール・480ml
●成分・含有量:石油系溶剤(30%)・ブチルセロソルブ、界面活性剤
<効果・特徴(NUTECホームページより抜粋)>
●圧縮圧力や燃焼効率を低下させる原因、及び異常燃焼を引き起こす原因となる堆積したカーボンを洗浄、溶解
●燃焼室内へ直接充填し反応させるため、迅速で高効率なカーボンの洗浄効果と溶解性能を発揮し、高レベルなエンジン性能の回復
●キメの細かい泡を発生させ且つ泡の保持性能が高い為、カーボンの堆積した表面に強く作用し効率良くカーボンを溶解
●ピストン頭部、燃焼室表面、バルブシート、バルブ表面、ピストンリング付近のカーボンを落として清浄化した後は圧縮圧力や燃焼効率等が回復
「NC-900 RCR」の施工手順
注意点としては、NS-202と同様ですが、「店頭施工専用品」のため、一般ユーザーが施工することは推奨されていません。
自分で施工する場合は、自己責任で行いましょう。
以下の施工手順は、取扱説明書をベースに、私が実際に行った内容を補足したものになります。
①エンジンを充分暖気後にエンジンを停止して全気筒のスパークプラグを取り外す
充分な暖気についてですが、純正の水温計が安定するぐらいの暖気でよいかと思います。
その後、全気筒のスパークプラグを取り外します。
②全気筒のピストンの高さが均等になるようにクランクシャフトを廻す
正しい方法はクランクシャフトを手で廻すというやり方ですが、私はスターターでチョン廻しで調整しようとしたので、高さを均等にすることができませんでした。
ですので、気筒ごとに少し高さが違う状態でしたが、妥協して次工程に進みました。
ちなみに、ピストンの高さは、プラグ穴から棒のようなものを差し込んで確認します。
私はストローを差し込んで、高さを確認しました。
③プラグ穴から燃料室内に液剤を注入する
「NC-900 RCR」の缶を良く振ってから、付属のチューブをノズルに取り付けて、プラグ穴から燃料室内に液剤を注入します。
注入量はプラグ穴のネジ部に達するまでになります。
ここで、液剤を注入する作業において、以下を実施した方がよいので、参考までに紹介しておきます。
●ビニール手袋等を使用する
手に液剤が付かないようにするために、使い捨てのものでよいので、ビニール手袋等の手袋を使用するようにしましょう。
●保護メガネを必ず使用する
液剤が飛び散った際に、目を保護してくれますので、必ず保護メガネを使用しましょう。
●エンジンヘッド以外の部分は液剤がかからないように養生する
液剤が飛び散った際に、エンジンルームの他の部分に液剤がかからないようにするために、養生しておく方がよいです。
ゴムパーツや配線回りなどは特に注意したほうがよいと思います。
「NC-900 RCR」を注入する際に、押す部分が外れて、何回か液剤が飛び散りました(-_-;)。
押す部分が外れないように、真上から押して液剤を注入すればよいですが、少しずれると外れて液剤が飛び散りますので、十分注意しましょう。
④液剤を注入後5分間放置して、再度液剤を注入する
液剤を注入して5分ぐらいしてから、再度液剤を注入します。
⑤30分~1時間後に液剤を排出する
注入してから30分~1時間経過後に、吸引装置を使用して注入した液剤を排出します。
ちゃんとした吸引装置を使用するのが理想的ですが、私は100円ショップのシャンプー用ポンプと観賞魚用エアチューブで代用しました。
ポンプとエアチューブの接続において、内径の差はビニールテープを巻いて調整しました。
さらに先端にストローを取り付けて吸引口の強度を持たせました。
シャンプー用ポンプと観賞魚用エアチューブを使用しての感想は、吸引性能としては少し弱いです。
吸引できないことはないですが、時間がかかりました。
オイルチェンジャーなどの吸引装置を使用することをオススメします。
排出した液剤は黒く、「NC-900 RCR」により除去されたカーボンのカスも液剤の中に溶け込んでいました。
⑥スパークプラグを取り付けてエンジンを始動させる
液剤を排出後にスパークプラグを取り付けて、エンジンを始動させます。
取扱説明書には、「施工後のエンジン再スタートは、エンジンが始動し難いので、バッテリーが弱い場合はバッテリー上がりを起こす可能性がありますのでご注意下さい」と記載があります。
実際に、私も施工後はバッテリーが弱っており、全く始動しませんでしたので、他の車にブースターケーブルを繋いで始動させました。
施工する際には、そのことも想定した上で準備をしておいたほうがよいと思います。
最近では、コンパクトなジャンプスターターがあるので、常備しておくのもよいでしょう。
⑦2~3分間のアイドリング後に白煙が出なくなるまで空ぶかしをする
2~3分間のアイドリングさせ、その後、排気管から白煙が出なくなるまで空ぶかしをさせると作業は完了です。
「NC-900 RCR」施工後の感想
「NC-202」も同時に施工しておりますので、「NC-900 RCR」単体での施工効果は分かりません。
そもそも「NC-900 RCR」は単体施工するものではなく、「NC-202」とセットで施工するものになります。
ですので、施工作業の感想について、少しだけ書いておきます。
今回の作業で、苦労した点は以下の3点です。
(1)ピストンの高さを均等にすること
(2)液剤を吸引すること
(3)液剤排出後にエンジンを始動させること
結論として、専門業者にお願いする方がよいと感じました。
今後も「NC-900 RCR」の施工を実施するかどうかは未定ですが、もし実施するなら、苦労した上記3点の対策を考えた上で実施したいと思います。